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2023-11

書と絵と。今年の清和展。

書道を始めたのが5年前。初心者、初心者と言い続けていたら、あっという間に5年も経ってしまいました。
仮名はやってみればみるほど、難しいと実感します。技術だけでも無理だし、センスだけでも無理だし、美しい線を引くのに何年もの鍛錬が必要なうえ、自分だけの線を探求しようとしたら、いったい何年かかるのか。。。書歴数十年でまだまだこれからなどという会話はしょっちゅう耳にします。

考えるとお先真っ暗できりがないので、日々できることを少しづつ積み重ねるしかないのですが、元々絵を描くことが好きだったので、書道を始めた時から、書と絵と一緒になった作品、そしてできれば「書っておしゃれ」と、書道を全然知らない人が思ってくれるような作品を作ってみたいという目標がありました。

下手でもなんでも、どうせやるなら楽しく自分の個性を活かせる作品を作りたいと思ったので、無理を承知でご指導頂いている先生にはわがままを聞いて頂き、清和展にはいつも絵と一緒に作品を制作させてもらっています。

昨年は時間がなくて、元々別の機会に描いたウサギの絵に合わせて句を書き、上に貼り付けて作品を仕上げたので、表具をしたらバラバラなかんじになってしまいました。ウサギが妙に洋風なのが気になります。友人にも「ピーターラビットだ」と言われましたが、まさにモデルは西洋のウサギ。仮名といまいち合いませんでした。

ウサギ作品


なので今年は書と絵を同時期に制作して一体化したデザインにしようと思い、花の絵で書を縁取って額縁のようにすることにしました。花は近所に咲いていたハナミズキ。水墨画よりも仮名に合うかなと思ったので、中国の工筆画という細密画の技法を使って描くことにしました。

ハナミズキ

ハナミズキをスケッチして構図を考え、額縁部分の絵は夏休みに仕上がったので、そのあとすぐ書の作品制作に取りかかりました。細密画なので、あまり太い線でないほうがよいと思ったので、羊毛を使って、中字にチャレンジです。額縁部分の紙はクリーム色のドーサ引きした紙を使ったので、書の部分は真っ白の紙を選びました。頭の中にある完成品が実力以上のものなので、めちゃくちゃ苦戦し、80枚くらい書いてギブアップ。これ以上はどんなに書いても今は無理ということで、最後から3枚目に書いたものを出品することになりました。

ハナミズキ作品

表具してみて、多くの人に一様に言われたのが、「絵が強い」でした。画家の友人にも、「絵がすごい主張してる」という感想を頂きました。額縁なのでなるべく地味にしようと自分では心がけたつもりですが、葉っぱの緑色を抑えて、分量を少し減らしたらバランスがよかったのかもしれません。あぁ、難しい・・・。

まだまだ道のりは長いですが、来年はどんな絵と組み合わせようか、そろそろ構想を練り始めようかと思います。

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